媒体の種類:学術論文
掲載紙/掲載誌/掲載メディア:Journal of Photopolymer Science and Technology
著者:Yukihiro Kanda, Hiroaki Takehara and Takanori Ichiki
生体吸収性ポリマーマイクロニードルを用いた酸素分圧の光測定
ポリマー材料製のマイクロニードルは、無痛で体内へアクセスする低侵襲医療デバイスとして注目を集めている。マイクロニードルを体内の光センシングに応用するために、酸素燐光プローブの白金オクタエチルポルフィリンを分散させた高アスペクト比マイクロニードル(直径:500 μm、高さ:2 mm)を、生体吸収性ポリマーであるポリL乳酸を用いて、減圧下でのマイクロモールディングにより作製した。マイクロニードルの先端をUVレーザー(波長:375 nm)で励起し、異なる酸素分圧での燐光寿命をアバランシェフォトダイオードとオシロスコープで測定した。マイクロニードル先端で得られた燐光寿命は約100 μsであり、燐光寿命と酸素分圧の関係はStern-Volmer式に従うことを確認した。本研究は、光センシング機能の追加により、マイクロニードルが低侵襲な体内計測ツールとして応用できる可能性を示唆している。
http://doi.org/10.2494/photopolymer.36.15