媒体の種類:学術論文
掲載紙/掲載誌/掲載メディア:Journal of Photopolymer Science and Technology
著者:Masahiro Fukuhara, Hiroaki Takehara , Yukihiro Kanda, Akira Matsumoto and Takanori Ichiki
ハイドロゲル光重合によるポリ-L-乳酸マイクロニードル先端の機能化
間質液(ISF)の診断への有用性は広く研究されているが、体内のISFの収集・センシングにはいまだ課題がある。マイクロニードルデバイスは、低侵襲で微量のISFを採取したり、体内のISF中の生体分子をセンシングする方法として期待されている。本研究では、微小ハイドロゲルブロックを先端に有するマイクロニードルを開発した。このハイドロゲルブロックは、ポリエチレングリコールジアクリレート(PEGDA)に波長365 nmの光を照射し、光重合反応により形成した。ハイドロゲルブロックの大きさは直径100 μm、長さ100 μmで、体積は0.79 nLであった。マイクロニードルは、血管を含む網状層に到達するように、高アスペクト比の形状(底部直径500 μm、先端直径200 μm、長さ2000 μm)に作製した。本研究で開発したマイクロニードルは、微量のISFの採取や、体内の生体分子のセンシングへの応用が可能である。
http://doi.org/10.2494/photopolymer.37.233