媒体の種類:学術論文
掲載紙/掲載誌/掲載メディア:PNAS Nexus
著者:S. Ueno, F. Toshioka and T. Ichiki
ペプチドリガーゼを介したディスプレイ法:親和性ペプチドの選択閾値を調節可能な無細胞プラットフォーム
要約
本稿では、ペプチジルトランスフェラーゼ反応に基づくビーズ表面タンパク質ディスプレイ法、すなわちペプチドリガーゼ媒介ディスプレイ(PLディスプレイ)を報告する。この技術により、最小限の9アミノ酸リンカーを介して、遺伝子型DNAと表現型タンパク質変異体をビーズ上に共有結合させることが可能となる。このプロセスは完全な無細胞系で行われる。本法を用いると、0.01%の頻度で導入したヘマグルチニン(HA)タグ配列が、抗HAタグ抗体を用いた蛍光活性化細胞分取(FACS)による単一選択ラウンドで完全に分離された。さらに、抗HAタグ抗体に結合するコンセンサス配列が、1.7×10⁶の配列多様性を持つランダムペプチドライブラリーから、FACSを用いた2回の選択ラウンドで濃縮された。このPLディスプレイを用いた定量的親和性選択プラットフォームは、細胞の生理的特性、遺伝子発現の変動、遺伝子型-表現型連関に関わるリンカータンパク質の構造的・機能的制限に制約されないため、多様な条件下で適用可能である。これらの利点は、完全無細胞系と最小リンカーを用いた共有結合によるものである。
https://doi.org/10.1093/pnasnexus/pgag031