研究成果

学会

媒体の種類:学術論文
掲載紙/掲載誌/掲載メディア:Nanoscale

著者:W. K.Paraiso, C. P. Ramos, P. M. Hossain, C. A. Gordi, P. A. Guillen-Poza, S. Zagmutt, S. Quader and R. Rodríguez-Rodríguez

生体バリアーの克服:鼻腔から脳への送達を実現するナノ医療における戦略

要約:

 

治療薬を脳に到達させるには、いくつかの投与経路が存在するが、いずれにも課題がある。主な生体バリアーは血液脳関門(BBB)であり、高度な技術が開発されているにもかかわらず、その透過は容易ではない。さらに、特定の脳組織に到達するには追加の課題が生じ、より複雑な送達戦略が必要となる。鼻から脳への送達(N2B)または経鼻(IN)投与経路は、侵襲性の低い代替手段を提供する。ナノ医薬品や生物学的製剤のN2B送達に関する豊富な知見を背景に、特にナノ医薬品のN2B送達を改善する有望な戦略に焦点を当て、実験的評価と臨床応用への課題に光を当てつつ、現時点の文献を統合する機会が存在する。さらに、鼻腔投与のための実験モデルにおける最新の進展にも焦点を当てた。基礎研究と臨床応用の間のギャップを埋めることを目指し、中枢神経系関連疾患に対する高い臨床可能性を有する2つの生物学的製剤であるインスリンとオキシトシンの事例を検討し、ナノ医療基盤プラットフォームがそれらの有効性をどのように高められるかを探求した。本レビューは、障壁を克服しN2B治療薬の臨床応用を加速するためのロードマップを提供するものである。

 

http://DOI https://doi.org/10.1039/D5NR02259B
 

SHARE