媒体の種類:海外Web媒体
掲載紙/掲載誌/掲載メディア:Phys & Org
深層学習でナノ粒子評価の長年の課題を解決 ブラウン運動の軌跡からナノ粒子の形状を識別
CHAMGEプロジェクトリーダーの一木隆範教授(東京大学大学院工学系研究科)らの研究グループは、液中1粒子観察法であるNTAと深層学習解析を組み合わせた新しいナノ粒子特性評価法の有効性を示しました。NTAではナノ粒子の形状を評価できないという長年の課題がありましたが、今回、ブラウン運動の軌跡データから形状を識別する深層学習モデルの構築に成功しました。1次元CNNと双方向LSTMを統合した形状分類モデルでは、ほぼ同じ大きさの球形と棒形の金ナノ粒子を約80%の精度で識別できました。この評価法は、これまで計測データに隠れていた情報を読み出すことができ、より多くの特徴を捉えられるため、医療・医薬・産業分野で有用な材料である広範なナノ粒子の性状や凝集状態の評価、品質管理への応用が期待されます。また、アインシュタインの時代から課題となっている非球形粒子の液中ブラウン運動の基礎研究において、新しい方法論となる可能性があります。
http://phys.org/news/2023-10-deep-long-standing-identification-nanoparticle.amp
http://change.kawasaki-net.ne.jp/project/performance/1116