研究成果

学会

媒体の種類:学術論文
掲載紙/掲載誌/掲載メディア:Langmuir

著者:Kazuaki Rikiyama, Nanami Maehara, Hiroshi Abe, Yushi Nishimura, Hiroshi Yukawa, Kiichi Kaminaga, Ryuji Igarashi and Kensuke Osada*

ナノダイヤモンド上のポリエチレングリコールのクラウディングを定量化し、タンパク質吸着・肺蓄積防止効果を向上させる量子バイオセンサー

ナノメートルサイズのダイヤモンド(NDs)は、窒素空孔中心を含み、体外および体内でさまざまな物理化学情報を読み取るための潜在的な量子センサーとして注目を集めています。しかし、NDsは生物環境に置かれると本質的に凝集し、感知能力を妨げます。この問題に対処するために、NDsの表面に親水性ポリマーをグラフトすることで、タンパク質の吸着を防ぐ優れた能力が示されています。この目的のために、グラフトされた鎖の密度が重要な役割を果たし、これはタンパク質の抗吸着効果と直接関連していますが、その定量的評価はこれまで報告されていませんでした。本研究では、さまざまな分子量のポリエチレングリコール(PEG)をNDsにグラフトし、ガス吸着技術を用いてその密度を測定し、グラフト反応のpH、密度、分子量、およびタンパク質吸着防止効果との間の相関関係を明らかにします。PEGグラフトNDsは、マウスに静脈注射した後の肺への蓄積防止に顕著な効果を示しました。また、PEGの密度は、動的光散乱(DLS)によって決定された直径を用いて計算したものと比較しました。

 

http://doi.org/10.1021/acs.langmuir.3c03988

 

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