研究成果

学会

媒体の種類:学術論文
掲載紙/掲載誌/掲載メディア:Sensors and Actuators B

著者:Yui Taguchi, Koji Toma, Kenta Iitani, Takahiro Arakawa, Yasuhiko Iwasaki and Kohji Mitsubayashi

バンコマイシンの高感度、選択的、連続測定のための長距離表面プラズモンヒドロゲルアプタセンサー

この研究は、治療レンジが狭い抗生物質バンコマイシン(VCM)の正確な検出とリアルタイム監視のために設計された長距離表面プラズモン(LRSP)ハイドロゲルアプタセンサーを紹介しています。このアプタセンサーは、アプタマーの固定化のために、2-メタクリロイルオキシエチルホスファリルコリン(MPC)とN-メタクリロイル-(L)-チロシンメチルエステル(MAT)ハイドロゲルの三次元結合マトリックスを利用し、感知能力を向上させています。ハイドロゲルは金(Au)表面にコーティングされ、ゲル化され、ペプチドアプタマーがVCM認識サイトを持つように光で照射されて固定化されます。VCMにさらされると、センサーはVCM濃度に比例した反射率の変化を示し、動的範囲は0.06~100μMです。このセンサーは、ハイドロゲルなしのLRSPアプタセンサーに比べて感度が13倍向上し、VCMに対して高い選択性を示し、10回の繰り返し測定で変動係数が6.5%という高い再現性を持っています。さらに、VCM濃度を洗浄せずに連続的に変化させた場合、濃度の変化に対応する反射率と出力の急激な変化が得られ、VCM濃度のリアルタイム監視の可能性が示唆されています。

 

http://doi.org/10.1016/j.snb.2024.135882

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