研究成果

学会

媒体の種類:学術論文
掲載紙/掲載誌/掲載メディア:Biomacromolecules

著者:Masahiro Toyoda, Yutaka Miura*, Motoaki Kobayashi, Masato Tsuda, Takahiro Nomoto, Yuto Honda, Hiroyuki Nakamura, Hiroyasu Takemoto and Nobuhiro Nishiyama*

腫瘍由来の狭いpH幅を認識するポリマー側鎖上のエチレンジアミンに関連する双性イオンの合成と最適化

外部刺激に応じて実電荷が変化するポリツイッタイオンは、ナノ医薬品の新しい表面ポリマーとして大きな注目を集めています。しかし、これらの詳細な分子構造と生理条件下での抗汚染特性の発現との相関関係は依然として議論の余地があります。本研究では、カルボキシル基およびスルホン酸基を持つエチレンジアミン系ポリツイッタイオンを合成し、エチレン、プロピレン、ブチレンのスペーサーを使用して、腫瘍の酸性環境(pH = 6.5–5.5)を敏感に認識できる潜在的な表面ポリマーとしました。次に、pH依存的な細胞取り込みや細胞内分布など、構造に基づく特性を評価しました。さらに、立体構造の安定性、すなわちギブズ自由エネルギーの変化が、ツイッタイオン部分内での分子内静電相互作用を誘導する役割を果たすことを示しました。これらの結果は、腫瘍の酸性環境における狭いpHウィンドウを認識できるナノ医薬品の将来的な開発のために、ポリマー上のツイッタイオン部分の設計を微調整する実用性を強調しています。

http://doi.org/10.1021/acs.biomac.4c01086

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