iCONM/CHANGE市民公開講座「看護現場のリアルからつかむ工学連携のヒント」を開催

3月2日、iCONM/CHANGE市民公開講座をオンライン開催しました。看護の現場では複数のミッションが同時発生する多重課題の場面が多々あり、看護師はとっさの判断と正しい対応を常に求められます。今回の講座では、川崎市看護協会が制作した訓練用動画を看護職の方々より解説いただきながら参加者に視聴いただき、企業経営者や工学研究者を交えてディスカッションを行いました。

動画の内容は、①昼間の病棟の多重課題、②夜間の病棟、③訪問看護の夜間オンコール(呼び出し)の場面を想定したシナリオ構成で、それぞれ本舘教子氏(聖マリアンナ医科大学病院 副院長 兼 看護部長)、坂下聖加子氏(総生会 麻生総合病院 副看護部長)、渡部寛子氏(かわさき訪問看護ステーション副所長)より解説をいただきました。パネルディスカッションでは白﨑功・(株)リリアム大塚 取締役会長、大西絵満氏・かわさき市民放送局(株) 代表取締役、神田循大・iCONM特任研究員も加わり、一般企業における人事管理や製品開発の立場から活発な意見交換が行われました。患者急変やナースコールにより予定外の行動を求められることが常態化している看護現場で、生命にもかかわるとっさの判断をしなくてはならない看護師さんの苦労を実感するとともに、夜間の暗闇での作業や24時間体制で療養者からの要請に応えなくてはならない仕組みを、工学の力で少しでも変えられたらという思いを参加者一同が共感したと思います。

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。