川崎市内の高校で出前授業を実施しました

12月15日、川崎市立川崎総合科学高校科学科2年生(38名)を対象とした出前授業を行いました。講師は、神田循大・特任研究員(一木ラボ)と八木美智子・川崎市看護協会常務理事。高齢化率*29% と世界トップクラスの超高齢社会に直面する日本の現状と、さらには生徒たちが38歳となる2045年には高齢化率が36%にまで伸長するという避けられない現実について、自分事として捉えてもらうことを第1の目的としました。現役高校生にとって「高齢社会」はまだずっと先の話であり、まったくの他人事のはずだった彼らも、現実を知るにつれ顔つきも変わりました。座学のあとは、班に分かれてのワークショップです。まずは、学んだばかりのことを整理するため、今のままだとどんな暮らしが待ち受けているのかを想像してもらいました。「暗いことばかり」「今の時代は恵まれている」といった将来を悲観する言葉が並びます。続いて、逆説的に将来の理想的な暮らしを想像してもらうと、「介護不要の社会」とか「科学技術の発展を支える社会」などがあがりました。来年3月には、医工学分野において先端領域の一線級で活躍する研究者たちと、その理想にどう近づけようかという討論を行う予定です。「未来は自分たちが創る」というマインド形成に繋がればと思います。

*高齢化率:総人口における65歳以上の人口割合

神田研究員の授業

八木常務理事の授業

神田研究員が使用したスライドから